坪庭とは?その魅力と作り方を徹底解説&実例5選!
坪庭は限られたスペースで楽しむことができる日本庭園の一種です。
日常の生活に潤いと癒しをもたらす坪庭について、その魅力や作り方、メリットとデメリットを詳しく解説します。
坪庭とは?基礎知識を押さえよう
坪庭の起源と歴史
坪庭は、日本の伝統的な庭園様式の一つであり、その起源は古く、平安時代から鎌倉時代にかけて、貴族や武士の住宅に設けられた小さな庭にまで遡ります。
当時は、限られた敷地の中で自然を表現し、心の安らぎを求めるための空間として、茶室や書院などに隣接して作られていました。
その後、室町時代には、禅宗の思想の影響を受け、より簡素で自然な美しさを追求するようになり、枯山水や石庭などの要素を取り入れた坪庭が発展しました。
江戸時代には、庶民の間にも坪庭が普及し、町家の庭や商家など、さまざまな場所に作られるようになりました。
現代では、住宅の敷地が狭小化しているため、坪庭は、限られたスペースに自然を取り込み、癒やしの空間を創出する手段として、再び注目されています。
坪庭の特徴
坪庭は、他の日本庭園と比べて、規模が小さく、限られたスペースに自然を凝縮した特徴があります。
そのため、庭全体を俯瞰して眺められるように、高低差をつけた設計が一般的です。また、石や砂利、植物など、自然素材を巧みに使い、自然の風景を模倣することで、奥行きと広がりを感じさせる空間を創出しています。
坪庭は、単に美しいだけでなく、そこに住む人々の心を癒やし、生活に潤いを与える役割も担っています。四季折々の変化を楽しめるように、植物の種類や配置にも工夫が凝らされています。
また、坪庭は、住宅のインテリアの一部として、室内空間との調和を意識して設計されることも多く、室内から庭を眺めることで、リラックス効果や景観を楽しむことができます。
坪庭のメリットとは?
坪庭にはいくつか魅力的なメリットがあります。
以下の4つについては坪庭作りに役立てられるように押さえておきましょう。
1つ目は、家の中を明るくできることです。
他の建物に接していないことから太陽光が降り注ぎ、日中は家の中を明るい空間にしてくれます。
特に、住宅が多いエリアでは敷地が狭くなる傾向があり、なかなか採光できないこともあります。
光の入らない家は日中ずっと電気をつけなければならないため、電気代も高くなります。
それに対して坪庭があれば、明るく気持ち良い雰囲気を演出できるため、家族全員が気持ちよく1日をスタートできるでしょう。
2つ目は、開放感を得られることです。
窓に囲まれた坪庭を見ることで開放感を感じられるでしょう。
坪庭に小さな和風庭園を作ったら、少し眺めるだけでリラックスできる空間ができあがります。
タイルテラスやウッドデッキと組み合わせることでより落ち着ける空間になるでしょう。
3.自然との触れ合い
坪庭は、限られたスペースに自然を取り込むことで、都会に住む人々でも、自然と触れ合う機会を提供します。植物の世話をすることで、自然への関心を高め、心を穏やかに保つ効果も期待できます。
4.DIYで楽しめる
坪庭は、自分で作ることも可能です。DIYで坪庭を作ることで、自分だけのオリジナルの空間を創出することができます。また、庭作りを通して、自然素材や植物について学ぶこともできます。
坪庭のデメリット
坪庭は、多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。
1.空間が狭くなる
坪庭は、住宅の一部として設けられるため、他の居住スペースが狭くなる可能性があります。特に、小さな住宅の場合、坪庭を設けることで、リビングや寝室などのスペースが狭くなってしまうことがあります。
2.メンテナンスの手間
坪庭は、植物や石など、自然素材で構成されているため、定期的な手入れが必要です。植物の剪定や水やり、雑草の除去など、時間と労力を要する作業が必要になります。また、石や砂利の配置も、時間の経過とともに変化するため、定期的にメンテナンスが必要です。
3.コストがかかる
坪庭を作るには、設計料、施工費、材料費など、さまざまな費用がかかります。特に、石や植物など、高価な素材を使用する場合、費用が大幅に増加する可能性があります。
坪庭の設計と作り方
坪庭は眺める視点で作る!
坪庭を作る際には、「眺める視点」によって、どのような見え方になるのかを検討すると良いでしょう。
眺める視点をもって検討する際には、色々な方向から坪庭を見てみて、それぞれの見え方の印象を確かめましょう。
各視点から見た印象は、スマホで写真を撮ることがおすすめです。
また、坪庭を見て受ける印象は、どのような背景かによって大きく異なります。
竹垣にするのか生垣にするかによって、デザインの仕方も幅があります。
背景が白やベージュの竹垣であれば緑のものが綺麗に見えます。
背景が生垣であれば、イロハモミジやカツラなどの落葉樹がおすすめです。
落葉樹であれば、暖かい季節には柔和な印象になり、秋からは紅葉や黄葉により一風変わった素敵な見栄えになるでしょう。
そういった観点で、坪庭を計画する流れを以下で書いていきます。
まずは、コンセプトを決めましょう。
どのようなテイストの坪庭にするかによって、レイアウトや植物の種類、装飾品が変わってきます。
和風テイストにするのか、それとも洋風テイストにするかなどの漠然としたイメージは固めておくと良いでしょう。
次に、排水について考えましょう。
坪庭は、家の内側に作られるケースが多くなっています。
そのため、水が溜まりやすくなり、綺麗に作っても雨により水浸しになるリスクがあります。
植物を植える前には必ず土の水はけを良くしておきましょう。
それが難しい場合は、水を敷地の外に排水できるように配管するのがおすすめです。
次に、見え方のチェックをします。
前述した通り、良い坪庭を作るためのポイントとして眺める視点が大切です。
鑑賞する位置から実際に見て確かめる作業からはじめて、どのように家から外へと繋がるのかや構成についても考えましょう。
庭の背景や建物との関係、植木を坪庭の背景として活かすアイデアを考えてレイアウトしていきます。
ここからは、実際に植物を配置して坪庭を作っていきます。
坪庭の作り方は、和風テイストにするのか洋風テイストにするのかによって違いがあります。
今回のメインは和風テイストですが、洋風テイストも魅力的なので参考にしてみてください。
*和風テイストの坪庭の作り方
和風テイストの坪庭の特徴は、植物とともに竹や石を使って演出する点にあります。
竹垣を立てて、砂利を敷くことで和の雰囲気を演出できるでしょう。
また、加工されていない自然な形の石やつくばいなどを配置したり、鹿威しやすだれを組み合わせることでも和のテイストを感じられるデザインになります。
さらに、そこに草丈の低いギボウシやリュウノヒゲなどの下草を植えていきます。
広めのスペースを確保できる場合にはモミジやネムノキといった木を植えるのもおすすめです。
ただし、植物を過度に植えると趣があまり感じられなくなってしまうので、余白は適度に残しておきましょう。
*洋風テイストの坪庭の作り方
洋風テイストの坪庭の特徴は、木材やタイル、花や草をメインに演出する点にあります。
特におすすめなのが、最近人気を集めている敷石との組み合わせです。
芝生や枕木、季節の花やシンボルツリーとも上手くマッチさせられるでしょう。
また、アジアンテイストにしたい場合はヤシの木、南ヨーロッパの雰囲気を出したい時にはオリーブというように植える木によって簡単にテイストを変えられるので覚えておきましょう。
素材の選び方
坪庭に使用する素材は、石や植物、砂利など、自然素材が一般的です。素材選びは、坪庭のデザインや雰囲気を大きく左右するため、慎重に行う必要があります。
1.石
坪庭に使用する石は、その種類や大きさ、色合いによって、庭の雰囲気を大きく変えます。例えば、自然石は、野趣あふれる雰囲気を出し、人工石は、より洗練された雰囲気を出すことができます。
2.植物
坪庭に植える植物は、その種類や大きさ、生育環境などを考慮して選びます。
例えば、日当たりの良い場所には、陽光を好む植物を、日陰の場所には、日陰に強い植物を植えます。また、植物の大きさや生育速度なども考慮し、坪庭のスペースに合った植物を選びます。
3.砂利
坪庭に使用する砂利は、その色や大きさ、素材によって、庭の雰囲気を大きく変えます。例えば、白砂利は、明るく清潔感のある雰囲気を出し、黒砂利は、落ち着いた雰囲気を出すことができます。
坪庭の施工例と予算
実例1
玄関前に、織部灯篭、苔、白川砂利の伝統的な坪庭です。
素材 | 白川砂利、木曽石、ヒイラギナンテン、織部灯篭 |
庭リフォーム費用 | 20万円 |
リフォーム期間 | 2日 |
実例2
敷地奥の建物に囲まれたスペースで、玄関からの眺めを潤いのある空間にしてほしいというご依頼でした。
素材 | 天然川砂利、天然ゴロタ石、水鉢、ツワブキ、タマリュウ |
庭リフォーム費用 | 35万円 |
リフォーム期間 | 3日 |
実例3
庭石と水鉢は既存のものを使った坪庭作り。
素材 | 那智黒玉石、庭石、水鉢、紅葉、タマリュウ |
庭リフォーム費用 | 10万円 |
リフォーム期間 | 1日 |
実例4
玄関前のアプローチ沿いに坪庭を作りました。
素材 | 天然川砂利、庭石、タマリュウ、ヤマボウシ |
庭リフォーム費用 | 13万円 |
リフォーム期間 | 1日 |
実例5
枕木を敷き詰め、背景にはシルバープリペットの列植をして、視界を緑溢れる空間にしました。
素材 | 枕木、岐阜石割栗石、シルバープリペット、岐阜砂利 |
庭リフォーム費用 | 35万円 |
リフォーム期間 | 5日 |
まとめ
今回は、和室に合う坪庭を作るためのポイントを紹介しました。
坪庭には部屋を明るくしたり、開放感を得られたり、プライベート空間を実現したりといったメリットがあります。
坪庭を作るためにはまずコンセプトを決めたうえで、眺める視点でスケッチしていき、どのような見え方にするのかを決めていきましょう。
実際に作る際には、今回紹介した素材選びのポイントや手入れのしやすさを考慮することなどに気を付けましょう。
約8400m2ある石置場には、様々な色•大きさ•形の石を全国から集めて、展示しています。
DIYで庭作りされる素人のお客さん•庭師•工務店•外構屋•インテリア•店舗•花屋•設計事務所等のお客さんが、石を使ったおしゃれな庭を作られています。
#揖斐川庭石センター
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